マルドゥック・スクランブルによせて part2 記者発表会を終えた林原めぐみさん(ルーン=バロット役)からメッセージが届きました。マルドゥック・スクランブルによせて part2
8月11日水曜日。『マルドゥック・スクランブル』の全キャスト発表も含めた記者会見が開催されました。 そーいえば3月に行われた東京国際アニメフェアの会場では、キャストは、私しか決まってなかったっけか…。 つうても、こんなに何度も、しかも結構大掛かりに記者会見をする作品も、このご時世そうそうないよね。冲方先生の本屋大賞とか、直木賞候補とかの話題も拍車をかけ、総勢30社以上の媒体にかこまれての舞台からのご挨拶となりました。 (全編ながす舞台挨拶でもないのにね) アフレコのほうは無事終了していて、実は私は、すんばらしい試写室ですっかり一通りを見させてもらっていますが、いやああああ、凄いね、なんか、いろいろ。 そこでも発表がありましたが、ウフコック役の八嶋智人さんは、えがったよおおおお。 非常に現場に対して真摯に取り組んでいて、ちょっと砕けてきた頃にはもうおしまい! って感じでした。慣れないアフレコ作業に、とまどいながらも、見事に愛すべきウフコックの肉声を表現してくれていました。 残念ながら、記者発表には仕事の都合で参加できず、でしたが、ファックスでコメントをよせてくれました。 ボイルド役の磯辺勉さんは、本当に一声、発するごとに迫力があって、実は今回、キャスト決定が難航するなか、『カウボーイビバップ』の劇場版で共演させていただいた、声の怖さ、恐ろしさ、迫力を思い出して、キングの中西プロデューサーに電話でちょいと推薦してみたところ、「実は昨日の打ち合わせでちょうど、磯辺さんの名前があがったところだったんです」なんて、ちょっとした偶然もあったほど。アフレコ現場では大変お優しいんですけど、ホント、声が怖い、というか、声の奥に潜む、何かが怖い。 昔ご友人に「おまえの目は人殺しの目だ」と言われたことがあるそうで。納得。 その他のキャストも絶品ぞろい(笑) 画面から直接聞けるその日まで、どうぞ、お楽しみに。 さらに、エンティングは今は亡き、本田美奈子.さんの「アメイジング・グレイス」を採用していることも話題になったようです。映画の最後に響き渡る彼女の声だけで、鳥肌と、涙。なぜこの人の声を忘れていたんだろう、と、くやしくなるほどでした。 本当に聞き惚れてしまう「声」です。 そしてこれも本当に本当の偶然で、スタッフみんなで鳥肌だったんだけど、奇しくもなんと劇場公開日の11月6日は本田美奈子.さんの御命日だそうです。 当日、劇場に響く声が空へ届くといいですね。 沢山の偶然と、タイミングと、人の気と、心の持ち出しと、汗と涙といろいろと…。 何かに導かれているかのように出来上がり、世にでるその日を待ち望んでいる。 『マルドゥック・スクランブル』。どうか、秋にあなたの目で、耳で、心で確かめて下さいね。 林原めぐみ 写真向かって左から 冲方 丁(原作者)/工藤 進(監督)/林原めぐみ(ルーン=バロット役)/磯部 勉(ティムズデイル=ボイルド役)/Conisch(音楽)
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